明治40年に石岡市内(八郷地区)に創建された平屋建寄棟造りの民家。築105年の民家を三世代6人の家族が暮らす2階建ての住宅として再生(建築基準法上は新築)しました。施主からの希望は、一部2階建てとする、明るい室内、地震に耐えられる構造、冬暖かい家、薪ストーブの設置等でした。
事前調査の結果、建物の土間から東側にかけての構造体に、かなり前からと思われる腐食が見られました、天井が張ってあったので気づかなかった様でした。この部分は切り離して解体しそこへ新たな構造で2階建てをつくり、既存部分と接続する提案を行いました。また、設計の基本として内外装共に県産材杉・檜と漆喰、珪藻土など自然素材で行う事としました。
伝統工法を残して(一部耐力壁を増設)新たに軸組み工法と融合させる試みはこの建物の特徴的なところです。室内のデザインは既存部分については創建時の通りに復元し、増築した2階建て部分は生活動線を重視した機能的なプランとしました。外観は土蔵のイメージとし、民家の大屋根の意匠と土蔵造りが一体となる外観としました。工事が始まり、先に既存部分を揚屋して、増築部分と一体の基礎を作り、土台を設置後に下ろしました。そのあと増築部分の建て方を行いました。暗かった中央部の部屋には屋根にガラス瓦を用いて自然光が差し込む明るい部屋になりました。また、建物全体の断熱性能を上げたため、薪ストーブでの暖房が可能になりました。

