暁保育園のある筑西市関本上は、関東平野の中央に位置し、田畑が広がり敷地西側に小貝川が流れる古くからの集落内に立地します。暁保育園分園は老朽化した旧園舎を解体して建て替えとなりました。
建物正面のエレベーションは、伸びやかに広がる里の風景とその地形に呼応した、シャープな水平線を印象付けるデザインとしています。
外観は白い壁と、地元の杉材を張ったシンプルな風合いの組み合わせとしつつ、北欧的なモダンテイストで仕上げました。素朴さの中にも未来を感じるデザインをイメージしました。また建物の高さを抑えたコの字型のプランとし、長閑な田園風景と木の園舎の調和を試みました。
室内は床がヒノキ、構造材の柱（杉）や梁（唐松）を現し（見えるように）としました。天井面に設けたトップライトからは光りが降り注ぎ、木漏れ日が差し込む森の中にいるかのような、自然の暖かみに包まれた木の空間です。
室内は大屋根の下に大家族が集うようなイメージで、大きなワンルームの空間を0歳児・1歳児・2歳児室を可能間仕切っています。使い方に応じて空間の大きさを調整できます。
保育室の正面の広縁に連続して木のテラスと、深い（3.6ｍ）軒下空間を設けました。夏は日射を遮り、雨の日でも外遊びが可能です。子供たちは、日々の生活の中で自然を身近に感じる事ができます。
敷地にあった桜の木は全て残し、園のシンボルツリーとしました。子供たちはどこからでも桜をみることが出来ます。
